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離乳食・幼児食について
離乳の進め方
離乳食を与える時期は、赤ちゃんの食べる能力の発達に合わせて、初期・中期・後期・完了期の4期に分かれています。
赤ちゃんの体調や食欲には個人差があるので、マニュアルどおりには進まないこともありますが、あせらず赤ちゃんの発達に合わせてすすめましょう。
生後5~6カ月
初期(1日1回食)
- ヨーグルトくらいのなめらかなドロドロ状の物を、唇を閉じてゴックンと飲み込みます。
- 離乳食を食べる前は、おなかがすいている状態になるように調整しましょう。
- 母乳やミルクは離乳食の後に、飲みたいだけ飲ませましょう。
- 栄養は母乳やミルクが中心です。この時期の離乳食は「食べ物」や「食べること」に慣れることが目的です。食べないからといって心配はいりません。
- 味付けは、必要ありません。素材の味を覚えていく時期です。
また、食材は1種類ずつゆっくり進めて、便の様子や湿疹などが出ないかを見ながら、量や種類を増やしていきましょう。
ここに注意!
- 毎日だいたい同じ時間に離乳食を食べさせてあげましょう。生活リズムをつける大切な一歩です。
- 欲しがっても、始めはスプーン1杯からのスタートです。
生後7~8カ月
中期(1日2回食)
- 豆腐くらいの硬さの、ツブツブ状の物を舌と上あごでつぶしながら食べます。
- ゆっくりと食材の数も増やしていきましょう。初めての食材は、口から押し出してしまうようなことがありますが、慣れると食べられるようになります。
- 味付けはしなくてもいいですが、食べにくいようであれば、大人が感じない程度の薄味にしましょう。
- 離乳食の後の母乳やミルクは、十分飲ませましょう。
ここに注意!
- 母乳やミルクもだらだら飲みは止めて、適度におなかのすいた状態になるように生活リズムを整えましょう。
生後9~11カ月
後期(1日3回食)
- バナナくらいの硬さのツブツブ状から、コロコロ状の物を左右の歯ぐきでかみながら食べます。
- 3回食になると、離乳食からの栄養が主になってきます。
- 離乳食の後の母乳やミルクは減らしていきますが、朝食と昼食の間や、昼食と夕食の間などには、母乳やミルクを十分飲ませましょう。
- 離乳食は大人と同じ朝・昼・夕の食事時間に合わせて、無理のないように家族といっしょに楽しい食事の時間を作りましょう。
- 舌でじょうずにつぶれなかった物を口の左右に寄せて歯ぐきでカミカミします。1歳以降の完了期へスムーズに進められるように、カミカミする経験をさせましょう。
- 赤ちゃん自身が自分の一口分を知ったり、食べる意欲を作るために、手づかみ食べを十分にさせましょう。
ここに注意!
- ムラ食い・好き嫌い・遊び食べなど、食べてくれない日もありますが無理やり食べさせないようにしましょう。
12~18カ月
完了期(1日3回食)
- 肉団子くらいのかたさの離乳食を歯や舌、歯茎を使って食べます。
- 食べ物を前歯でかみ切って口の中へ運び、奥の歯茎でつぶして食べます。舌や歯・歯茎をじょうずに使って、かむことのトレーニングをします。
- 1歳になったら大人と一緒でもいいのでは?と思われがちですが、「かむ力」は不十分です。かむ力に合わせたかたさ、大きさ、形に工夫しましょう。
- 味付けも大人と同じではなく、「薄味」にしましょう。塩分や糖分のとりすぎなどは将来の生活習慣病につながります。
- 食べない理由の多くは「食べにくさ」によるものです。
- 「食べさせてもらう」ことから「自分で食べる」への自立の基礎をつくる時期です。
- スプーンやコップ飲みの練習をしましょう。
- 最初はじょうずにできなくて当たり前、大人が手助けしてあげてください。
ここに注意!
- 自分で食べることの楽しさを教えましょう。
- 生活のリズムをしっかり整えましょう。夕食の時間が遅すぎたりすると朝食を食べなくなったり、食欲に大きな影響を与えます。1日3回の食事がしっかり食べられるようにしましょう。
幼児期の食事
食べることへの自己主張がはっきりしてくる時期です。偏食になったり、親が無理強いして食べさせることから、食事を苦に感じるようになってしまったりすることがあります。
食事は楽しく味わうことで、バランスの良い食事ができるようになります。また、苦手な食材を克服するきっかけにもなります。会話をしながら、食事に興味を持たせるように、楽しい食事の雰囲気づくりをしましょう。
一日3食しっかり食べましょう。
1日の必要な栄養をとるために、3食バランスよく食べましょう。
生活リズムを大切にしましょう。
食事やおやつの時間を決めて、生活のリズムをつけましょう。
お腹を十分にすかせましょう。
ダラダラ食べや間食のとりすぎは、大切な食事に悪影響をおよぼします。しっかりお腹がすいていれば、食事もしっかり、おいしく食べられます。
おやつは、補食と考えましょう。
1日全体の食事をみて、不足しがちな栄養を満たすような、おやつをあげましょう。
簡単なお手伝いも始めましょう。
食べ物を大切にする心や食事に対する興味、偏食の克服などにつながります。
ここに注意!
・食事中は「食べる」ことに集中し、誤嚥や窒息に繋がらないよう大人がしっかり見守りましょう。
☆日本小児学会 食品による窒息 子どもを守るためにできること
https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=123<外部リンク>
☆消費者庁 食品による子どもの窒息・誤嚥・事故に注意!
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/<外部リンク>