本文
亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称)に係る環境保全専門家会議(第23回)の開催概要:平成27年10月29日開催
開催日時
平成27年10月29日(木曜日)午後6時~8時55分
開催場所
メルパルク京都 5階 会議室
出席者
委員
村上委員(座長)、岩田委員、竹門委員、辻村委員、堀野委員、松井委員、松田委員、光田委員
オブザーバー
前薗オブザーバー、岡崎オブザーバー、遠藤オブザーバー
要綱第5条関係人
阿部亀岡市アユモドキ緊急調査検討委員会委員
事務局
京都府:文化スポーツ部森下部長、坂本副部長、中島理事、山本担当課長 ほか
亀岡市:栗山市長、湯浅副市長、勝見副市長、桂政策推進室長、中川環境市民部長、古林まちづくり推進部長 ほか
報告
- 第22回環境保全専門家会議以降のワーキング開催内容について
- アユモドキ個体数推定調査の結果報告について
議事
- 第17回、18回、19回、20回、21回、22回環境保全専門家会議の開催概要(案)について
- アユモドキ生息環境調査に基づく評価検討課題とスケジュールについて
- アユモドキ稚魚期の生息場としての水路環境条件について
- 魚類群集調査結果について
- 両生類調査結果について
意見等
(1)アユモドキ生息環境調査に基づく評価検討課題とスケジュールについて
- 配布された資料は、スタジアム本体整備後の状態を想定した水田耕作状態をつくり出しての水田環境実証実験において、アユモドキ仔稚魚成育調査、動物プランクトン調査、底生動物調査、物理環境調査等の結果を踏まえ、アユモドキの仔稚魚の生存と成長にとって必要な水路環境条件及び餌供給源として必要な水田面積や流入箇所の配置等を評価していく手順とスケジュールが整理して示してある。
- かなり多くの項目について調べており、この手順に沿って評価を行うには時間を要するものもあると思われるので、段階的に必要な部分から評価を行っていく。
- スムーズに分析が進めばいいが、分析後、目的に合致した結果がえられないということもありうる。
- 今回の検討手順は水路に限定されるものであり、水路以外の評価イメージとスケジュールも示す必要がある。
- 成長量については、放流個体の再捕により成長量の把握や場所の評価を行う予定であったが、回収個体が非常に少なかったために評価できない。場所の評価としては、分布や個体数により評価すべきである。また、回収個体が少なかった要因を解析する必要がある。スケジュールを示した図では、そのことが分かることに加えて、他の方法を含めて検討する点を書いておく必要がある。
- 個々の調査に関する分析は従前と比較すると進捗を認めるが、それら全体を統合化することができていない。これを行わないと全体を評価できないので、この課題について、亀岡市だけでなく京都府も含めた形で検討することを要望している。
(2)アユモドキ稚魚期の生息場としての水路環境条件について
- アユモドキが利用している水路の物理環境の特性については、流速や流量、底質などの他に、水田から水路への流入については、水田吐口及び越水場所との関係についても整理した上で、評価する必要がある。
- 中干しの水位変動について、灌漑用水やファブリダムの操作時期、水田や水路の水の変化を時系列的に記載する必要がある。
- 水位の変化とアユモドキの遡上状況を見ると、餌資源とは異なる要因で誘引されている可能性がある。
- 中干後に水路でのアユモドキの個体数が減少するのは、時期的な利用場所の変更だけではなく、時系列的に、総個体数が減少することも考慮する必要がある。
- 転作面積とアユモドキの推定個体数の比較に関しては、単純な相関分析では結論を出すことができない。解析方法を十分に吟味し行う必要がある。
(3)魚類群集調査結果について
- 魚類群集と休耕の関係についても検討すべきである。
- アユモドキがどの魚類と一緒にいるのかいないのか、それがどのような要因によっているのかについて考察し、仮説を立てて検討する必要がある。
(4)両生類調査結果について
- ナゴヤダルマガエルが確認された環境と確認されていない環境を比較した上で、どのような環境を維持する必要があるのかを検討し、保全対策の中に反映させる必要がある。
- マルタニシは、ナゴヤダルマガエルと同様の環境に生息しているため、あわせて配慮を検討する必要がある。
- 圃場整備によりナゴヤダルマガエルが減少してきており、プランクトンについても、圃場整備されてしまった箇所より、現在残された水田のような形態のほうが、連続的な環境であることから、餌資源の供給力が高いと考えられる。
改変区域西側の水田については、それらの環境を維持できるような振興対策をしていただきたい。
資料
(希少種情報を取り扱う資料は非公開としています。)