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亀岡牛ブランドを守る衛生管理~亀岡市食肉センターの取り組みを紹介!~
柔らかい肉質としつこさのないジューシーな脂の美味しさが評価されて、ふるさと納税でも大変人気の亀岡牛。
亀岡の豊かな自然環境の中で丁寧に育てられた亀岡牛は、徹底した衛生管理を行っている亀岡市食肉センターでと畜処理され、安全・安心で美味しいお肉となって皆さまの食卓に届きます。
このページでは、亀岡市食肉センターが取り組む衛生管理の手法「HACCP(ハサップ)」についてご紹介します。
HACCPとは?
HACCP(ハサップ)とは、Hazard Analysis and Critical Control Point(危害要因分析重要管理点)の略で、アメリカのアポロ計画の中で宇宙食の安全性を確保するために生み出された衛生管理手法です。
HACCPでは、食品を生産する全ての工程を対象に、
【Hazard Analysis:危害要因分析】有害な微生物などによりどのような危害(食中毒などの健康への悪影響)が発生する可能性があるかを工程ごとに分析
【Critical Control Point:重要管理点】危害の発生防止に繋がる特に重要な工程(重要管理点)を継続的に監視・記録
を行います。
これにより従来の衛生管理手法(抜き取り検査)と異なり、全ての製品のリスク管理を確実に行い、安全を確保することが可能となります。また、万が一事故が発生した場合にも、どの工程に問題があったのかを正確に分析できるので、適切な改善策を講じることができます。
亀岡市食肉センターでのHACCP導入
亀岡市食肉センターでは、これまでHACCPに基づく衛生管理の導入に向けて、亀岡市、亀岡市食肉センター管理組合、京都府中丹西保健所がメンバーとなるHACCP推進会議を開催してきました。そのなかで、HACCPに基づく衛生管理マニュアルの策定、HACCP研修会の開催、HACCP対応のための設備改修を行い、令和3年6月からHACCPの完全導入を実施しています。
現在も、さらに衛生的で安全・安心な亀岡牛を消費者に届けるため、定期的にHACCP推進会議を開催し、必要に応じた衛生管理マニュアルの改定やHACCPに対応した設備の改修などを行っています。
亀岡市食肉センターでの取り組みの紹介
亀岡市食肉センターでは、実施する作業の手順をあらかじめマニュアル化して、使用するナイフやカッターを手順ごとに83℃以上のお湯で消毒したり、エリアごとの動線管理や機器の洗浄・消毒を徹底して行うなど、食中毒の原因となる枝肉の汚染を防ぐ取り組みを行っています。
また、枝肉を保管する冷蔵庫の温度を常時監視したり、施設への入退場者や始業前点検の内容などを毎日記録することで、万が一異常が発生した場合にも、後から原因を分析して適切な対応に繋げられるようになっています。
さらに、新たな衛生管理の知識や最新の食中毒事件の発生状況などについて学び、自らの作業手順について振り返る機会として、保健所の協力のもと定期的にHACCP研修会を開催しており、職員一人一人がHACCPの取り組みについて知識を深めています。
これらの取り組みにより、皆さまに安全・安心な亀岡牛の提供を行っています。