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令和4年度施政方針

9 産業と技術革新の基盤をつくろう17 パートナーシップで目標を達成しよう
ページID:0034459 2022年6月1日更新 印刷ページ表示

令和4年3月議会の開会にあたり、その冒頭で令和4年度の市政運営についての基本的な考え方を申し上げました。

その全文(議案説明や新型コロナウイルス感染症に関する報告部分を一部除く)をお知らせします。

 

令和4年3月議会に、議員各位の御参集を賜りまして誠にありがとうございます。

令和4年度の予算案並びに関連議案を御審議いただくに当たり、市政運営に対する私の所信を申し述べさせていただき、議員各位並びに市民の皆様の御理解、御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症への対策に取り組む中、市民の生命と生活を守り、地域経済を支える行政の役割の重さについて、改めて認識する1年となりました。日常生活や社会活動が制約される中、市民、事業者の皆様には、感染拡大防止に御理解と御協力いただき、心から感謝申し上げます。新型コロナウイルスとの共存を前提とした社会、いわゆる「ウィズコロナ」の時代に対応していくためには、感染防止と社会活動の両立が必要です。今後も社会・経済の状況を把握し、国・府としっかりと連携を取りながら、臨機応変に必要な対策を講じてまいります。

一方、明るいニュースとして、昨年8月に開催された東京オリンピック・パラリンピックにおいて、空手男子組手75キロ超級で、亀岡市出身の荒賀龍太郎選手が銅メダルを獲得しました。市では荒賀選手の功績をたたえ、9月に市民最高栄誉賞を贈呈させていただきました。

2つ目は、11月プロ野球日本シリーズ第2戦で、亀岡市出身の高橋奎二選手が完封勝利の活躍をされ、シリーズの優秀選手賞を受賞されました。市民はもとより日本中に広く感動と勇気を与えてくれた両選手のさらなる活躍を祈念いたします。

3つ目は、京都サンガF.C.がJ2リーグ戦で2位となり、12シーズンぶりにJ1昇格が決定しました。昨シーズンは曹監督を先頭にチーム一丸となり優勝争いの活躍を続け、コロナ禍の入場制限を受けながらも、多くのサポーターを亀岡の地に迎えることができました。今シーズンのJ1リーグでは、全国から多くのサポーターの来訪が見込まれ、また、世界約60か国に試合が中継されることになります。亀岡がスタジアムのあるまちとして、さらににぎわいが地域に波及することを期待しております。

4つ目は、令和3年度のふるさと納税が、約9万件の寄附を頂き、30億円の目標を達成することができました。これは全国の多くの方に「亀岡」が認知され御協力をいただいた結果であります。コロナ禍による厳しい財政状況において、本市の目指すまちづくりの貴重な財源として活用してまいります。市内事業者への経済効果を含め、今後もふるさと納税取扱業者や返礼品等の拡充に努め、ふるさと納税制度を通して本市並びに本市産品の魅力を全国に発信してまいります。

さて、本市では、昨年から第5次亀岡市総合計画をスタートさせ、「人と時代に選ばれるリーディングシティ 亀岡」の実現に向けて、「かめおか脱炭素宣言」「ウッドスタート宣言」「デジタルファースト宣言」という3つの新しい宣言を行いました。さらに今、「オーガニックビレッジ宣言」についても準備を進めています。これら4つの宣言に込めた亀岡市が目指すまちづくりの方向について申し述べます。

まず、かめおか脱炭素宣言についてであります。地球温暖化が原因と見られる気候変動は、異常気象による災害や生態系の変化など、地球規模で大きな影響を及ぼしており、その対策が世界的な課題となっています。国においては、「2050年カーボンニュートラル」を目標に掲げ、経済と環境の好循環に向けたグリーン成長戦略を策定して、脱炭素社会に向けた取組が進められています。本市においても、2050年(令和32年)までに市内の二酸化炭素排出量実質ゼロのまち、「ゼロカーボンシティ」を目指し取り組むことを宣言しました。SDGs未来都市の選定都市として、本市の豊かな自然環境を未来に引き継ぎ、社会・環境・経済が一体となった持続可能なまちづくりに取り組むものです。今年度は市内の再生可能エネルギーを計画的、段階的に拡大していくため、再生可能エネルギー導入戦略の策定、市域全体の脱炭素化に向けて達成すべき目標を設定する地球温暖化対策実行計画の策定を行い、亀岡ふるさとエナジー株式会社による電力の地産地消、再生可能エネルギーの拡大に努め、「世界に誇れる環境先進都市」の実現を目指してまいります。

次に、ウッドスタート宣言についてであります。市域の7割を占める森林は、古くから京の都に木材を供給する産地として、豊かな自然の象徴として、市民に親しまれてきました。この美しい森林や里山を守っていくため、身近にある木と触れる機会を増やし、木のよさを知り、暮らしに木を取り入れることで、地域の林業や木材産業の活性化に努めていきます。暮らしの中に木を取り入れ、豊かな子育てに木を生かす取組を推進し、そのことが森林を育て守ることになります。このような循環型社会の構築を目指して「ウッドスタート宣言」を行いました。全ての子どもたちが人生最初のステージを木のぬくもりを感じながら、楽しく豊かに送ることができるよう「木育」の取組を通じ、子育て・子育ちの環境整備に取り組みます。本市で生まれた子どもに、地域材を活用した木製玩具を誕生祝い品としてプレゼントします。そして、子どもたちが木のぬくもりを感じながら楽しく遊べる機会「木育キャラバン」の実施や、空間の創出として「(仮称)かめおかこども木育ひろば」を設置することとします。また、この宣言から森林の大切さや木の魅力を再認識し、森林や里山の保全、循環型林業の再生につなげる取組を進めてまいります。

続きまして、デジタルファースト宣言についてであります。新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークの推進やオンライン会議の急速な普及等、これまで段階的に進んできたデジタル化の流れが一気に加速し社会の変容が急速に進んでおります。この状況を踏まえ、デジタルファースト宣言を行い、「市民サービス」「行政運営」「シティプロモーション」の3分野を中心に、市民や来訪者の誰もが快適にICTを使って行政サービスを利用できる市役所づくりと、誰にでもやさしいデジタル化の推進に取り組んでまいります。また、今議会に上程しています「亀岡市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例」は、行政手続をオンラインで実施できるように共通事項を定めるもので、市民や事業者の利便性向上と行政運営の効率化を図るものです。これにより、来庁せずとも手続が可能となる市役所を目指し、本市独自のオンラインサービスの拡充に取り組んでまいります。また、引越しや出生などの必要な手続や書類を一人一人に合わせて案内する「手続きガイド」を設置し、二度手間の解消に取り組み、市役所が便利になったと実感していただけるよう、デジタル改革を推進してまいります。

続きまして、オーガニックビレッジ宣言についてであります。農業は本市の基幹産業であるとともに、地域コミュニティの維持や環境保全といった多面的な機能を有しています。農業の維持・発展にとって重要な課題である担い手の育成や経営体制強化の方策の1つとして、地域特性を生かした有機農業を推進することとし、国のモデル的先進地区への選定とオーガニックビレッジを宣言することを目指してまいります。オーガニックビレッジとは、有機農業の生産から加工、流通、消費まで一貫した取組で、京都・亀岡保津川公園の地域を中心とし、消費では小学校給食への有機米の試験的導入、保育所へのオーガニック給食の実施など継続的な活動を段階的に実施し、循環型農業や6次産業化など、経済・社会・環境の調和が取れた持続可能な農業を推進していきます。農業振興については、新型コロナウイルス感染症の影響による需要低迷を踏まえ、京野菜や亀岡牛、亀岡産米など特産農産物の消費喚起に努めるとともに、新規就農者や規模拡大を行う農業者の取組を支援し生産拡大を図ります。

次に、これらの宣言に関する分野以外で、来年度、重点的に取り組むこととしている諸施策について申し上げます。まず、産業分野において、商工会議所や観光協会など関係団体と連携し、市内中小・小規模事業者への支援、創業支援や企業誘致などに取り組み、地域経済の持続的な発展につなげるとともに、魅力ある雇用の創出に努めてまいります。特に、冒頭述べたように、新型コロナウイルス感染症により極めて厳しい経営環境にある観光業、飲食業等への支援を強化するとともに、ウィズコロナ時代を見据えた意欲的な事業展開を積極的に応援してまいります。

また、京都先端科学大学、亀岡商工会議所との産学公連携事業として、先端大亀岡キャンパスを核に大学の知識、技術や地域資源を活用し、先端技術による産業イノベーションやバイオ技術による農業の高付加価値化を支援し、地域経済の活性化と日本経済の持続的な発展に貢献することを目的として、「オープンイノベーションセンター・亀岡」の開設に取り組みます。

次に、防災・減災による安全・安心のまちづくりについては、地球温暖化に伴う気候変動や近い将来に発生すると言われている南海トラフなどの大規模地震、未知のウイルスによるパンデミックなど、何が起こるか予測不可能な時代であるからこそ、危機管理能力を高め、しなやかに市民の命や暮らしの安全を守り支え、想定外の事象に対しても回復力のある持続可能なまち「レジリエンスな社会づくり」を目指していきます。

その1つとして、亀岡の自然、地域の歴史と文化の象徴でもある河川について、桂川及び支川の改修事業について、国・府への働きかけを強めるとともに、今年度は「流域治水」、すなわち、流域全体のあらゆる関係者が協力して氾濫を防ぐグリーンインフラの整備や、被害を減少させるまちづくりなどを行う総合的な流域治水の考え方を取り入れてまいります。

次に、子育てと教育についてです。コロナ禍の下で不安を抱えながらの出産、育児を応援するため、新生児1人当たり10万円の市独自の臨時特別出産祝金支給事業を継続実施します。また、安心して子どもを産み育てられる環境を整備するため、産婦健診や3歳児健診の充実を図ります。保育所をはじめ、さきに述べた「かめおかこども木育ひろば」など、子育て施設の整備にも力を注いでまいります。

教育については、本市の未来を担う人材の育成のため、全小学校・義務教育学校にPepperを配置し、ICTを効果的に活用しながら授業の充実を推進していきます。また、今年度は別院中学校の南桑中学校への編入に向けて、適切に移行が進むようにハード・ソフト両面の準備を進めてまいります。

次に環境施策ですが、昨年1月からプラスチック製レジ袋提供禁止条例を施行し、市民の使い捨てに対する意識変革が進む中で、ごみの減量と資源化の促進に向け、新たなステージとしてサーキュラーエコノミー(循環経済)の考え方を取り入れ、亀岡市だからこそ実現できる「サーキュラーエコノミー亀岡モデル」の創造に取り組みます。「廃棄物という概念の変革」「廃棄物の付加価値化、再商品化(アップサイクル)による新たな資源循環、経済循環の実現」を目指し、世界に誇れる環境先進都市・亀岡のブランドづくりを進めてまいります。そして、この取組を推進するため、「環境」の下、「環(めぐる)」をテーマに人々が集い、交流し、つながる環境政策情報発信・交流拠点施設を設置することとします。

映画「マイクロプラスチック・ストーリー~ぼくらが作る2050年~」の日本語吹き替え版のオーディション、そして音声収録が京都先端科学大学で実施され、完成いたしました。声優として市内小・中学生、先端科学大生、市内小学校長、市議会議長とともに私も参加させていただきました。本映画は、ニューヨークの小学生が世界的なプラスチック汚染問題を学び、彼らの視点で問題の根幹を考え、解決に向けて自分たちのコミュニティから行動を広げていくドキュメンタリーです。本市における「海ごみサミット」「こども海ごみ探偵団」から「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」に通じるもので、ぜひ、本市の小・中学生に見てもらいたい作品であり、その機会を設けるように進めてまいります。

環境に国境はなく、一地域の環境負荷が地球規模に広がっていく一方で、どの地域も地球生態系の一部であると言えます。地球環境が悪化すれば、その影響は何らかの形で地域の環境に変化を及ぼします。世界がつながり合う現代社会において、新型コロナウイルスにより価値観が大きく変化した今こそ、「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー」、地球規模や広域的に考え判断し、地域、足元を大切に行動することが求められています。新たな価値観、亀岡新時代への転換点であり、次代に向けた歩みを進める重要な1年として、地域、足元である「亀岡」を大切に市政運営に取り組んでまいります。

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