本文
第23回「生涯学習賞」の受賞者が決定しました
生涯学習大賞「石田梅岩賞」
受賞者:熊倉 功夫(くまくら いさお)〈京都市〉
概要
MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)館長
国立民族学博物館 名誉教授
1943(昭和18)年東京都生まれ。東京教育大学卒業、文学博士。
筑波大学教授、国立民族学博物館教授、林原美術館館長、静岡文化芸術大学学長などを歴任。専門は、日本文化史、茶道史。
文化芸術活動において顕著な業績をあげられ、文化の高揚に多大の功労があったとして、2014(平成26)年度 中日文化賞、2020(令和2)年度 京都府文化賞特別功労賞、2021(令和3)年度 京都市文化功労者、2022(令和4)年度 文化庁長官表彰を受賞。主な著書に『日本料理の歴史』、『茶の湯といけばなの歴史 日本の生活文化』、『後水尾天皇』、『文化としてのマナー』、『現代語訳 南方録』、『茶の湯日和 うんちくに遊ぶ』、『日本人のこころの言葉 千利休』、『熊倉功夫著作集』全7巻、『茶道四祖伝書』など多数。
選考理由
長年にわたり茶道を中心として、華道・香道、また食文化など日本文化史の研究にあたり、その成果の普及に努めてきた。大学での研究・教育のみでなく、生涯学習・社会教育にも携わり、日本文化全体の研究水準の向上にも大きく寄与してきた。
長期にわたる多大な功績に対し、高い評価と深い敬意を表し、生涯学習大賞「石田梅岩賞」を贈呈する。
生涯学習共生賞「上田正昭賞」
受賞者:特定非営利活動法人 京都土の塾(とくていひえいりかつどうほうじん きょうとつちのじゅく)〈京都市〉
概要
2000(平成12)年に“生命の農”、“生命の食”の復権を希求し設立。2004(平成16)年 NPO法人化。
京都市西京区の大原野石作の荒廃農林地の開墾・整備が始まりで、土に向き合い耕すことを通じて、自らも自然界の中の生き物であることの認識を深めながら、現代社会の中で本来の力を失ってきた自身の生命力を蘇らせよう! というのが、活動の目的。活動は、稲作・畑作・里山整備を個人選択・責任で、塾園地の環境保全作業を共同(参加義務)で、「風土に調和」を基本に実施している。参加者は、京都をはじめ近畿一円の非農家、老若男女、多様な会員である。
選考理由
20年間にわたって、農地や森林の再生を目指して活動されており、活動の基本は、機械や化学肥料・農薬といった便利で効率のよい手段を使わず「素手」での作物作りと全員参加の共同作業で、草刈りや土手の保全などの環境整備も行っている。21世紀に私達人間が自然と共生しながら生きる道を教えてくれる貴重な活動である。
長期にわたるユニークな活動を高く評価し、生涯学習共生賞「上田正昭賞」を贈呈する。
生涯学習奨励賞
受賞者:黒川 孝宏(くろかわ たかひろ)〈京都市〉
概要
1955(昭和30)年広島県生まれ。龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程国史学専攻単位取得満期退学。
1985(昭和60)年亀岡市教育委員会に採用され、亀岡市文化資料館開設に関わって以来、歴史分野の学芸員として調査・研究・展示事業等に携わり、亀岡市民の生涯学習の拠点へと資料館を発展させてきた。
1991(平成3)年9月亀岡市史調査執筆委員(中世・近世分担執筆)に委嘱。1996(平成8)年4月亀岡市文化資料館館長(2018(平成30)年3月末まで)。2015(平成27)年4月より亀岡生涯学習市民大学学長に委嘱され、現在に至る。
選考理由
亀岡生涯学習市民大学の学長として、故上田正昭学長の生涯学習への思いを引継ぎ発展させている功績は称賛に値し、「市民大学」、「丹波学トーク」においてコーディネイターとして活躍されるなど、地域に根差した生涯学習活動を行っている。
長期にわたる地域と深く関わった活動を高く評価し、生涯学習奨励賞を贈呈する。
「生涯学習賞」表彰実施要項(要旨)
亀岡市は、生涯学習都市宣言の基本理念を広く内外に発信する表彰制度として「生涯学習賞」を設けています。「生涯学習賞」は、全国各地域の生涯学習によるまちづくりの推進に寄与するとともに、市民の生涯学習意識のさらなる醸成ならびに文化水準の向上に資することを目的としています。本市は、日本における生涯学習の先駆的推進者である石門心学の祖、石田梅岩翁の生誕の地として、また、男女共同参画を基本に生涯学習のまちづくりを進める地として生涯学習の意義を市内外に広く呼びかけるものです。
- 生涯学習大賞『石田梅岩賞』
長年にわたりそれぞれの分野での調査や研究などにあたって成果をあげ、もって生涯学習の推進に著しく貢献し、実践をしている個人あるいは団体・グループを対象とする。 - 生涯学習ゆう・あい賞『千登三子賞』
亀岡市生涯学習都市宣言に述べる「人間尊重」の理念にふさわしく、一人ひとりが互いに認めあい尊重しあう、人間の絆を深める生涯学習の推進に貢献し、とりわけ男女共同参画社会の発展に大きく寄与している個人あるいは団体・グループを対象とする。 - 生涯学習共生賞『上田正昭賞』
「人間の尊重と地域社会の一員としての自覚のもと、いま、何をなすべきか」との、生涯学習都市宣言を尊重し、共生社会の形成に向けて、ローカルでかつグローバルな視点に立って、地域づくり・ひとづくりに貢献している個人あるいは団体・グループを対象とする。 - 生涯学習奨励賞
亀岡市生涯学習都市宣言にふさわしい、地域に根ざした生涯学習によるまちづくりを実践している個人あるいは団体・グループを対象とする。
※「生涯学習大賞」と「生涯学習ゆう・あい賞」は隔年で表彰しています。
選考委員
委員長
井上 満郎(京都産業大学名誉教授)
委員
佐々木 丞平(京都大学名誉教授)
委員
永田 萠(絵本作家・イラストレーター)
委員
山極 壽一(大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所長)
(50音順・敬称略)
【贈呈式および記念講演(コレージュ・ド・カメオカ)】
日時:令和6年12月22日(日曜日)午後1時30分から(予定)
場所:ガレリアかめおか大広間
- 講演内容、申し込み方法など詳細は後日、ホームページに掲載します。