ゆう・あいネットVol.45

ゆう・あいネットVol.45

男女共同参画情報紙「ゆう・あいネットVol.45」（令和4年2月発行）

ゆう・あいネットVol.45（1～4面） [PDFファイル／7.71MB]

1面

ゆう・あいネットVol.45

編集・発行

•  亀岡市生涯学習部人権啓発課男女共同参画推進係
• 〒621-8501亀岡市安町野々神8
• TEL:0771-25-5075、FAX:0771-22-6372
• 電子メール:[email protected]

だれだってやさしくされたい！！

ウィズコロナ時代、まだまだ油断は禁物！

・身近におきている性暴力
・「性的同意」を知っていますか？
・オトナとコドモの性教育
・みんなで参画する社会

人権
Human Rights
表紙イラスト：綸花

みんなにやさしい社会をめざして

それは人権が尊重され、守られる社会です。
そのためには、ひとりひとりのやさしさが不可欠だと思います。

※人権：「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」
　　　　　「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」
※やさしい【優しい】：思いやりがあり情が細やか、悪い影響を与えない、他

～身近な人権課題を考える～

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2面

身近におきている性暴力

あなたの身近にもこんな性暴力がおきています。
性暴力に気付いて見過ごさない社会にしていきましょう。

1.コーチから部員への場合
大阪市内の私立高校野球部コーチが部員に対する強制わいせつ罪で起訴され、強制性交等致傷の疑いで再逮捕されるという事件がありました。

・逆らったら試合に出してもらえないと思ってました。
・「男性は性被害に遭うことはない」という一般的な思い込みもあるから相談しにくいです。
・親にも打ち明けにくいです。

男性から男性への性暴力についても、被害者が声をあげるのにはまだまだハードルが高いようです。

2.先生から生徒への場合
43歳の女性が中学3年から大学2年まで中学の時の教員による性暴力を受け、その後PTSDを発症したとして、損害賠償を求める裁判を起こしたのは41歳のときでした。 恋愛だと思いこまされていたため性被害だったと認識するまで20年もの時間がかかりました。中学・高校時代にわいせつ行為があったことは認定されたものの、賠償を請求できる期間を過ぎているとされました。

・性的なことと分かることと、性暴力と分かることは別問題。分かるのは時間がかかるので、みんな言い出せないし言いたくない。
・被害にあっていた自分を守れるのは、今の大人の自分でしかないので。

長い年月を経ても尚苦しみ続けなければいけない。 同じ思いをしている人はまだまだたくさんいるのではないでしょうか。

3.夫から妻への場合
セックスを強要する、避妊に協力してもらえないなど、夫婦であっても同意のない行為は性暴力です。夫婦間の場合、それが「暴力」だと認識されにくいことが多いようです。

・今日はしたくないけど、仕方がないと諦めている。
・夫婦間なのでこれは暴力ではないと夫は言うけど。
・プライベートなことなので他人には話しにくい。

たとえ夫婦間であっても同意のない性行為は暴力なのだと認識し、正しい知識を共有できる機会を作ることができれば良いと思います。

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性的同意（セクシュアル・コンセント）を知っていますか？

性的同意とは、性にまつわることをあいまいにしないで、相手の意思を互いに確認するということです。 これが出来ていないことで、「性被害」や「性暴力」につながる可能性があります。 あなたは性的同意が取れていますか？または、断れていますか？ 例えば、恋人同士や夫婦でも「週1回は少ないと感じてる。あなたはどう。」とか「途中で嫌になったら言ってもいいよ。」など同意を取っていますか。また、「今日はしたくないな。」とか「キスはいいけど、セックスはしたくないな。」とか断れていますか。このように、相手の意思を確認して、きちんと同意をとることがとても大切なのです。

まずは第一歩！
「性的同意」を取るって、どういうこと？
チェックはいくつ入りますか？

□check1　二人きりでデートに行くことは、性行為を前提としている
□check2　キスをしたら、性行為をしてもいい
□check3　相手がイヤと言っていても、「イヤよ、イヤよ、も好きのうち」なので、性行為をしていい
□check4　相手がイヤと言ってなかったら、性行為もOKのサインである
□check5　酔った勢いで、性行為に及ぶのはしかたがない
□check6　互いに成人していれば、性行為の際に同意を求める必要はない
□check7　家に泊まるのは、性行為をしてもいいというサインだ
□check8　付き合っていれば、性行為をするのは当たり前だ
□check9　同じ相手に、毎回、性行為の同意を取る必要はない
□check10　ナイトクラブに来る人は出会いや性的交遊を求めて来る人が多いので、性行為に際しても同意を取る必要はない

Notice!
要注意！一つでもあてはまるなら、「性的同意」は取れていないということ！

『Gender Handbook 必ず知ってほしい、とても大事なこと。性的同意』
公益財団法人　京都市男女共同参画推進協会

CONSENT IT'S SIMPLE AS TEA

性的同意を紅茶に例えた動画です。イギリスの警察が作成した動画を、函館性暴力防止対策協議会が、地元の高校生とともに翻訳、日本語吹き替えを行い作成したものです。性暴力の予防教育の場で使われています。YouTubeで「紅茶と性的同意」と検索すると見ることができます。小学生にも分かりやすい動画ですので、ぜひ、見てみてください。

紅茶と性的同意の動画のURL：https://youtu.be/-cxMZM3bWy0＜外部リンク＞

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3面

オトナとコドモの性教育

子どもたちだけでなく大人の方にも性教育のお話をされている「いのちの授業」公認講師の藤原美穂さんにインタビューしました。

Q1.具体的にはどのようなことをされているのですか？
A.大人の私たちも学んでこなかった性教育は知らないことがたくさんあったり、何だか恥ずかしかったり…。子どもからのハッとした質問に誤魔化してしまうことってありますよね。自分なりの答えを用意しておく練習をするための「性教育カード」を使ってディスカッションしながら、悩みを共有したり、自分のからだのことも意外と知らなかったことに気づいたりして、大人になってからの学び直しの機会にもなっています。

Q2.大人（親）からいちばん多い質問は何ですか！？
A.「いつから性教育を始めるのか？」という漠然としたことから、「性器を弄り始めた子どもにどう対応したらいいか？」、「そんな疑問ができた時、誰に聞いたらいいのか分からない。」などの質問が多いですね。自分達が学んでこなかったが故に、恥ずかしさを覚えてしまう親もたくさんいます。

Q3.子どもたちには『性』についてどのように伝えていったらいいとお考えですか？
A.たくさんの奇跡が重なって生まれてきたいのち、これまでたくさんの人達から繋がったいのち、これから繋げていく大切ないのち。まずは、自分自身のココロとカラダを大切にすることから性教育は始まると思っています。自分自身を大切にするように、周りの友達や愛する人も大切にして欲しいと願っています。

※次ページに藤原美穂さんおすすめの性教育に関する本を紹介しています。

Q4.今の学校での性教育にプラスされたらいいなと思うことは何ですか？
A.自己肯定感や産んでくれた親に感謝することも大切ですが、まずは、自分がどんなに凄い力を持って生まれてきたか、生きる力、生きようとする強い意志に、自分ってすごいんだ！！って思えることが必要だと思っています。性的同意についてですが、まずは自分のココロとカラダを大切に思い、断ること、逃げることの大切さや、何かあった時には信頼できる大人がちゃんといることを知って欲しいと思います。

まとめ
小学校から性教育の授業はほんの少しありますが、子どもたちが自分の身を守るための知識、周りを理解し気遣うための知識としては十分とは言えません。特に性的同意に関しては自分を守るために小さい時から学ぶ必要があると強く感じます。

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今日から始めるみんなで参画する社会～男女共同参画社会、多様性社会を前に進める方法～

※参画：政策、事業などの計画段階から加わること

進んでいるとお思いか？この国の共同参画の巻

男女共同参画社会基本法が施行されて20年あまり、先の衆院選では、女性議員の議席は1割未満に減少しました。なかなか進まぬ日本社会における男女共同参画。多くの皆さんの男女共同参画に対する意識は、この20年間で高まっているはずなのに、性別役割分担はやめましょうと言われて久しいのに、なぜ？なぜなのだ（顔文字）
というわけで今回は、女性参画を進めるために必要なことをご一緒に考えていただければ、と存じます。（顔文字）

～進めるために必要なこととは何でしょうか・・・～
(1)まだまだ意識改革が必要　意識が変われば自ずと進む？
(2)クオータ制などの制度改革　制度ができれば大いに進む？
(3)若い世代への政治意識を高める教育　意欲ある若者に期待する？
※必要だと思われること、その他ご意見など、ぜひ下記QRコード等よりお寄せ下さい。

今すぐチャレンジしてみてはいかがか
→意識改革チャレンジ
男だ女だ、と性別でいろいろな事を決めつけない。（ように気を付ける）
今日から言わない「オトコだから～」「オンナだから～」

デジコラ
格差・弱者を作らない、安心・安全・便利にデジタルを使いこなすデジタルに関するコラム

ニュース
2021年9月、デジタル庁が発足され、社会のデジタル化を推進

QRコードを使ってみよう
今やカップ麺のフタをめくってもついているQRコード（下記のような四角いコード。この中に情報がいっぱい！）
皆さんも一度は目にされていると思います。

前号からこのゆう・あいネットでもQRコードの掲載を始め、簡単にご意見募集ページに接続できるようになりました。下記の方法でつないで、どしどしご意見、ご感想をお聞かせください。
頂いたご意見は、紙面上でご紹介していきたいと思います。

QRコード読み取り方法
iPhone編
(1)カメラを起動
(2)QRコードをフレーム内に写す
(3)画面上部にアプリ起動を促す表示が現れるのでそれをタップ
(4)URLやメール等に接続

Android編
(1)ホームボタンを長押し
(2)Googleアシスタントを起動
(3)Googleレンズのアイコンをタップしてカメラを起動
(4)QRコードをカメラをかざして現れた○印をタップ
(5)URLやメール等に接続

※上記接続方法は一例です。
※ネット接続には利用環境により通信料金が発生します。

意見募集のURL:https://logoform.jp/form/JbYC/57694＜外部リンク＞

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4面

令和3年度事業実施報告

ゆう・あいフォーラム2021
※今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ヒューマンフェスタと合同で展示を中心とした開催（11月16日～21日）となりました。
11月21日には人権と男女共同参画に関するクイズラリーを開催し、子どもから大人まで多くの方に参加していただきました。パープルリボンメッセージ展では、DVや暴力についての展示を行い、「暴力をなくし、お互いを大切にするためのメッセージ」を記入していただきました。

ゆう・あいセミナー
DV防止啓発講座
テーマ：「身近な社会問題　DVと性的同意を考える」
日時：令和3年12月3日（金曜日）
会場：ガレリアかめおか
講師：京都府男女共同参画センター楠神小夜子相談員
身近に起こっているDVの現状や性的同意の大切さについてお話しいただきました。

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性教育に関する本

おうち性教育はじめます　一番やさしい！防犯・SEX・命の伝え方
著者：フクチマミ/村瀬幸浩
KADOKAWA
親子で一緒に学べる一冊。
おうち性教育を始めてみませんか？

だいじだいじどーこだ？
書名：だいじだいじどーこだ？
作：遠見才希子
絵：川原瑞丸
大泉書店刊
定価：1,200円＋税
性教育のはじめの一歩として、自分の体を知ることは大切。
絵本で学べる一冊。

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編集後記

〇先日、イギリスの警察が2015年に公開した性的同意を紅茶に置き換えて作られた動画を見せて頂きすごく印象的でした。これだけ他国とのやりとりも簡単になった今、日本の学校が多くの海外の学校ともっと交流も持ち、どんな取り組みをしているのかなどの意見交換が個々の学校で出来る様になればいいのにと思う今日この頃です。

〇私の子供時代、学校での性教育は中途半端で男女別。そのためか生物学的な男女の性の違いや自身の性について、よく理解せず大人になってしまった。もっと互いを理解していれば互いにやさしくなれたはずだったろうに、と思いあたる節がなくもないかな、と回想中。

〇「性」に関わる今回のテーマ、大事なことですが、なかなか取り上げる機会が少ないのではと思います。みなさんの感想をお聞きしたいです。QRコードから是非！

ゆう・あいネット編集スタッフ

伊藤恭子
松井由香里
森下明美

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記事に関するお問合せやご意見がありましたら次までお願いします。

亀岡市生涯学習部人権啓発課男女共同参画推進係
TEL:0771-25-5075 　FAX:0771-22-6372
電子メール：[email protected]