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情報紙ゆう・あいネットVol.43
男女共同参画情報紙「ゆう・あいネットVol.43」(令和3年2月発行)
ゆう・あいネットVol.43(1-4面)[PDFファイル/2.54MB]
1面
ゆう・あいネットVol.43
あなたに、わたしに新しい発見!心豊かな暮らしを…
編集・発行
- 亀岡市生涯学習部人権啓発課男女共同参画推進係
- 〒621-8501亀岡市安町野々神8
- 電話0771-25-5075、Fax0771-22-6372
- 電子メール[email protected]
あなたの、そしてみんなのセイテキシコウ(性的指向)セイジニン(性自認)について考えてみるLGBTQIA・・・&つづくコロナ禍
H:ヘテロセクシュアル異性愛
L:女性の心で女性を愛するレズビアン
G:男性の心で男性を愛するゲイ
B:男とも女とも愛し合うバイセクシャル
T:身体と心の性が一致してないトランスジェンダー
多様な性を表す言葉は他にもあります。この機会に知ってくださいね。
表紙イラスト:綸花
イラスト省略
2・3面
LGBTQって?
家族や友人に打ち明けづらい、反応が気になる。
確かに最初はみんな驚くけど、友人は受け入れてくれた。
テレビでもLGBTQの人達がたくさん活躍されているよね。
でも、テレビに出ている人の印象は強いけど、それ以外のLGBTQの人のことはよく知らないな。
学校あるある
部活動のマネージャー募集では、「女子マネージャー募集」という文言を多く見かけるよ。
京都のある高校で、最近1年間の留学プログラムを終了して帰国した高校生が、校内におけるLGBTQに対する偏見をなくすために活動を始めたと聞いたよ。
体育の時に男女で分けて着替えるけど、心の性が違う人は嫌なんじゃないかな?
女子がズボンをはいてもOKになったのは聞くけど、男子がスカートOKという例はまだない??
知りたい!海外の視点~編集スタッフの体験記~
アメリカに住み始めて日本との違いを感じ、面白い!興味深い!と感じたことはたくさんありました。ある日、娘とスーパーで買い物をしていたら娘の元担任の先生を見かけました。白人の40代の先生は黒人の小さな子と白人の女性と一緒でした。娘が「あの人は先生のパートナーの人やで。あの子は娘さんやで。」と私に説明してくれました。どうして知っているのかと聞くと、クラスの友達が先生の家の隣に住んでいて仲良しだからとのこと。娘が、先生がパートナーの女性と養子に迎えたと思われる子どもとが幸せに暮らしていることを「普通」と捉えていることがわかりました。すごく嬉しかったのを覚えています。環境で「普通」が変わることを実感しました。「正しい」とか「正しくない」ではなく、知って理解することは大切なコミュニケーション能力だと感じます。「DIVERSITY」(多様性)という言葉が雑誌や本に「ダイバーシティ」とカタカナで使われるようになりましたが、多様性を認めて受け入れができ、身のまわりでLGBTQの人達が幸せに暮らしているのを目にする機会が増えればもっと理解が深まるのではと感じます。
理不尽な差別!性別に関係??
男女雇用機会均等法の施行以来、一部の職種を除き性別に関係なく多様な職業に就くことができるようになりましたが、様々な問題も起きているようです。新聞記事によると、男性のベビーシッターが男児にわいせつ行為をしたことをきっかけに仲介運営サイトが男性シッターの利用自体を停止したそうです。男性シッター=危険という偏見が見えてきます。また、介護現場のセクハラも深刻化していて、国の調査では訪問看護の半数が被害に遭ったという報告もあるそうです。このように、実際の現場ではまだまだ性別による偏見やハラスメントが起きていているのも事実です。実際に、女性のタクシー運転手の深夜勤務は危なくないのかな?産婦人科の看護師が男性だったらどうかな?と思ってしまいます。
パートナーシップ宣誓制度
同性愛者が身近にいるということに気づいていない人が多い。
周囲からの偏見を恐れ、打ち明けられない。
同性婚が法的に認められていない。
窓口で「ご本人ですか?」といちいち止められる。
アンケートなどの性別欄で男性か女性かに丸をつけるのはストレスになる。
男性2人だと、ホテル側が気を利かせてダブルのベッドをツインにし、せっかくのデートが台無しになる。
亀岡市では、令和3年3月1日よりパートナーシップ宣誓制度をスタートします!
パートナーシップ宣誓制度とは?
一方または双方がLGBTQなどであるお二人が互いを人生のパートナーとして協力関係にあることを市が宣誓書受領証を交付することにより公認するものです。市としてお二人の価値観や個性を大切にし、社会に理解者を増やすことを目指します。
どうして制度を実施するの?
LGBTQなどの人たちは、社会的な無理解や偏見などによって自尊感情が低下したり職場でのコミュニケーション、その他日常生活のあらゆる場面で困難を感じており、その個性・能力を十分に発揮することが難しい状況にあります。そのような状況の中、あらゆる性の違いを認め合い、それぞれの人権が尊重される社会の実現は早急かつ確実に実現される必要があります。また、人口減少が想定される本市が継続して発展するためには、性別にとらわれず、一人ひとりがその能力を十分に発揮できる、多様性が尊重される環境が重要となります。そこで、制度の実施により、LGBTQなどの人たちへの社会的理解の深まりおよびLGBTQなどの人たちが自分らしく生き生きと輝ける社会を目指します。
コロナ×ジェンダー~新しい生活様式には少しずつ慣れてきましたが~
STEP1コロナ×テレワーク
政府は以前より「ワークライフバランス」の観点から推進してきましたが、なかなか広がらなかったテレワーク。コロナによる緊急事態宣言の中、半ば強制的に導入が一気に進みました。
STEP2コロナ×オトコの家庭参加
テレワークが導入される中、学校の一斉休校で、女性には家事育児仕事が重くのしかかった一方、男性が家にいる時間も増え、男性の家庭参加の機会が増えたのではないでしょうか。
STEP3コロナ×オンナの社会参加
せっかくのこの機を逃さず多様な働き方を意識的に促進し、「男性の家庭参加」は当然だ!!との認識が高まれば、思うように進まない女性やマイノリティの「活躍」する社会が来るかもしれません。
持続可能な社会へGO
※持続可能な開発目標(SDGs)の目標5に「ジェンダー平等を実現しよう」が掲げられています。これは、誰もが平等に機会を得られて、性別に関わりなく能力を発揮することができる、性別による差別のない未来を目指しています。
ところで、政府は2003年に決定し、「確実に達成する」として国際的にも宣言していた「2020年までに社会の指導的地位に占める女性の割合を30%程度にする」という目標を、令和2年7月「2030年までの早い時期に」と先送りする方針を固めました。10年以上の期間がありましたがなぜ実現しなかったのか、原因は何だったのでしょう。
連載コラム~デートDVスタディ3~
(立命館大学産業社会学部 斎藤真緒教授)
Q:現在の若者の恋愛観、夫婦関係などに変化を感じますか?
A:「デジタルネイティブ」と言われるように、スマホに代表されるITツールが普及した時代に生きる若者の人間関係は、従来の関係と大きく異なってきています。インターネットを介した人間関係への抵抗感が低くなり、一度も面識がないにもかかわらず、悩みを共有したり親しみを感じたりする関係性が生まれています。90年代は、恋愛の若年化が話題となりましたが、現在は、若者の恋愛の「二極化」が進展しています。小学生から恋愛に興味をもつ子どもがいる一方で、顔と顔を合わせた付き合いに苦手意識をもち、親友や恋人といった親密な関係をつくることを煩わしく感じる子どもや若者が増えています。この二極化は、晩婚化・非婚化の一因にもなっていると思います。
イラスト省略
4面
令和2年度事業実施報告
ゆう・あいフォーラム2020
※今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ヒューマンフェスタと合同で展示を中心とした開催(11月17日~23日)となりました。
パープルリボンメッセージ展にはたくさんのメッセージが飾られました。
LGBTQ展では、性の多様性について理解を深める展示を行い、来場者が真剣な表情で見つめていました。
ジェンダーかるた展示では、応募作品107点からゆう・あいフォーラム企画運営委員会で選定した最優秀賞1点、優秀賞2点を展示しました。
イクボス講座
テーマ:「亀岡出身の女性起業家に学ぶ、多様な人材の活かし方~佰食屋の働き方改革!中村さんの取り組み~」
日時:令和2年8月28日(金曜日)
会場:ガレリアかめおか
講師:中村朱美さん(株式会社minitts代表取締役)
市民や企業・事業所、市の管理職を対象とした講座として、ご自身のご経験に基づき働き方改革や社員の自主的な行動を促す教育についてお話いただきました。中村さんは職場の人数にゆとりをもたせるなどの環境整備を行ったうえで、労働時間や有給休暇取得時期を従業員の自己決定に委ねるなど、従業員に愛情を持ち、自主的な行動を促してきました。それらの取り組みの結果、多様な人材が働ける職場が形成されてきたことを話されました。参加者は、今後組織が生き残るために必要な取り組みや、ピンチをチャンスに変える考えなどを学びました。
スキルアップセミナー
テーマ:「落語で学ぶ”ぴーてぃーえー(PTA)”~軽快な語りをアイドルソングにのせて~」
日時:令和2年9月19日(土曜日)
会場:亀岡市総合福祉センター
講師:千金亭値千金(口演家)(本名:阪本真一さん)
落語では、小学校長室を舞台に繰り広げられる校長と教頭の掛け合いを通して男女共同参画の視点から考えられる様々な疑問を投げかけられました。講義の部分では、男女共同参画社会基本法の目的やどのような方法で男女共同参画の実現を目指すのかなど基本的なことから学びました。
DV防止啓発講座
テーマ:「デートDVスタディ~恋愛を社会的な問題として考える~」
日時:令和2年12月1日(火曜日)
会場:ガレリアかめおか
講師:立命館大学産業社会学部斎藤真緒教授・斎藤ゼミの学生
「デートDVスタディ」と題して、若者の間で起こるデートDVについて、学生のリアルな声を交えてお話いただきました。
写真省略
編集後記
- 今回のテーマはとてもセンシティブなテーマですが、子どもたちに話してみるきっかけになりました。最近新しいジムに行き始め、おざなりになっていた自分の体と向き合っています。「意識する」ことの重要性を再確認!意識したところに変化が起こり結果が生まれることが楽しい今日この頃です。
- 大学時代、私の学科は40人中私以外全員が男でした。最初は愕然としましたが卒業の日、皆との別れを心から惜しみました。その頃の私は男でも女でもどちらでもなかったような気がします。
- 今回のテーマについては、どのように伝えられるか色々と考える良い機会になりました。紙面の文字を目にすることで、それについて考えるきっかけ作りになればいいなと思います。
ゆう・あいネット編集スタッフ
伊藤恭子
松井由香里
森下明美
画像・広告省略
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亀岡市生涯学習部人権啓発課男女共同参画推進係
Tel0771-25-5075、Fax0771-22-6372
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