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ページID:0004490 2024年11月7日更新

本文

臨床検査科のご紹介

内容

臨床検査科は、1階の採血室を兼ねた中央処置室に隣接しており、2004年開院当初は3名の臨床検査技師でスタートしましたが、検査分野の拡大、検査件数増加に伴い、2024年には7名の臨床検査技師と検査補助者1名が業務に従事しています。

主な業務としては、患者より採取された血液や尿、便、細胞などを調べる「検体検査」、および心電図や呼吸機能、各種超音波検査などの「生体検査」を行っています。

当検査科では可能な限り迅速に対応することを意識し、内部精度管理のみならず日本医師会、日本臨床検査技師会などが主催する外部精度管理調査に参加し、精度の高い結果報告が出来るように日々取り組んでいます。新型コロナウイルス感染拡大時には、比較的早期に抗原定量検査、遺伝子検査を導入し、発熱外来や院内感染対策に関わってきました。

また、検査業務以外では、輸血用血液製剤の管理、感染対策や栄養サポートなどのチーム医療への参画、また各診療科からの要望にも幅広く対応しています。なかでも糖尿病に関連したデジタルトランスフォーメーション(DX)のサポートは当検査科の特色となっています。

今後も医療の進歩に合わせて検査業務の拡充・整理を行い、チーム医療への貢献、各種学会や講習会へ積極的に参加するなど、知識や技術の向上に日々励み、多くの患者に適切な医療を提供できるよう努めて参ります。

各種認定取得

超音波検査士(消化器 4名・循環器 3名・体表 1名・血管 1名・検診 1名)
認定心電検査技師(1名)
緊急臨床検査士(1名)
認定輸血検査技師(1名)
日本糖尿病療法指導士(1名)
ME2種(1名)
臨床工学技士(ダブルライセンス 1名)など

検査は、夜間、休日を含めて24時間体制(オンコール)で看護部と連携を取りながら検査を
行っています。

検体検査

血液学的検査

血液中の血球成分(白血球、赤血球、血小板)の数や形態、機能を検査します。
貧血や白血病をはじめとするさまざまな血液の病気を見つけることができます。
また、血液を凝固したり、凝固しすぎないようにしている成分を分析したりすることにより、身体の中で起こっている病態を調べる検査も行っています。

装置画像

​多項目自動血球分析装置

全自動血液凝固線溶測定装置の画像
​全自動血液凝固線溶測定装置

生化学的検査

患者さんから採取された血液・尿・体腔液などを検体とし、糖やコレステロール、タンパクや酵素などを各種自動分析機にて測定します。それにより、癌、糖尿病、動脈硬化症、肝臓病、腎臓病、心不全などの病気の診断、治療の効果判定や経過観察などに役立てています。また、血液中のPHや酸素・二酸化炭素濃度、電解質を測定する血液ガス分析では、手術の前後、あるいは呼吸不全、意識障害、ショックなどで検査を行います。

生化学自動分析装置の画像
生化学自動分析装置

グリコヘモグロビン分析装置の画像
グリコヘモグロビン分析装置

血液ガス分析装置の画像
血液ガス分析装置

ドライケミストリー分析装置r

ドライケミストリー分析装置

免疫血清学的検査

血液の液性成分である血清(血漿)を検体とする肝炎ウイルスやHIVなどの感染症検査、癌の診断や経過観察の指標となる腫瘍マーカーや甲状腺ホルモンなどの測定を行うことで、病気の診断、治療の効果判断に広く用いられています。

自動免疫発光測定装置の画像
​自動免疫発光測定装置

全自動免疫測定装置の画像
​全自動免疫測定装置

一般検査

尿、便、体腔液(胸水、腹水など)などを調べる検査です。尿の検査では腎臓、膀胱などの泌尿器系臓器の腫瘍細胞や細菌などの微生物をみつけることができます。便検査では、寄生虫検査や消化管(胃・腸など)の出血がないかを調べたりします。髄液検査は緊急性が高く、髄膜炎などの診断に直結する重要な検査である為、迅速かつ正確に検査するよう努めています。

自動尿分析装置の画像
​自動尿分析装置

検査様子顕微鏡

輸血検査

輸血療法とは、出血や貧血によって血液成分が不足している患者さんに足りない血液成分を補う治療方法です。血液型、不規則抗体、適合試験をはじめ各種検査を行い安全性の確保に努めながら迅速かつ的確に検査を行っています。

検査装置血液パック

微生物学的検査

採取した便、尿、膿、喀痰などの検体中に潜む微生物(主に細菌)を、グラム染色などで染め分け、細菌の形態や配列を観察することである程度の菌種や菌属を推定します。(培養検査、感受性検査などは外部の検査センターへ委託)

微生物核酸同定検査(PCR検査)

鼻咽頭から採取した検体と試薬を反応させてSARS-COV-2のRNA抽出を行い、その後PCR検査機器内で、加熱、冷却を繰り返すことで特異的なRNA遺伝子配列を増幅し、ウイルスを検出する検査です。

検査1 検査2

検査3検査4検査6

 

その他(迅速)検査

ロタウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、溶連菌、レジオネラ、肺炎球菌、クロストリジウム、RSウイルス、帯状疱疹ウイルスなどの検査も行っています。

生理機能検査

循環器機能検査

心電図検査

心臓の動きや働きに異常がないかを調べる検査です。不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の診断に有用です。一定のリズムで階段の上り下りをする簡単な運動で心臓負荷をかけて、心電図の変化を記録する負荷心電図検査も行っています。

心電図の画像心電図イラスト
心電計

24時間心電図(ホルター心電図検査)

不整脈や狭心症などが疑われる患者さんに心電図記録計を装着し、24時間心電図を記録してもらう検査です。

ホルター心電計の画像
​ホルター心電計

心電図検査イメージ

携帯型心電図

患者さんに、約2週間にわたり、心電図記録計を貸し出して、脈のみだれや胸部不快感、痛みなどの症状を認めた場合に患者自身で素早く心電図記録を行うことが出来る検査です。

血圧脈波検査(PWV/ABI)

両手、両足の血圧と脈波を同時に測ることで、四肢の動脈狭窄や閉塞、動脈硬化の程度を評価する検査です。

血圧脈波検査装置の画像
血圧脈波検査装置

トレッドミル検査

回転するベルトの上を歩いたり、走ったりする事で、日常生活で現れる胸痛や動悸、息切れなどの症状を再現し、その時の心電図、血圧の変化をみて、運動中の心臓の状態を調べる事が出来る検査です。

運動負荷心電図検査装置の画像トレッドミルイラスト
運動負荷心電図検査装置

呼吸機能検査

どれだけ息を吸えるか、吸った息を一気にどれだけ吐けるかを調べることで肺の容量、気道の狭窄がないかを調べる事ができる検査です。

呼吸機能検査装置の画像呼吸機能検査イラスト
呼吸機能検査装置

簡易聴力検査

1000Hz(低音域)、4000Hz(高音域)の音の聞こえ具合を検査します。

聴力検査装置の画像聴力検査イラスト
聴力検査装置

神経機能検査

神経伝導検査

手や足の神経に電気的刺激を加えて、刺激の伝わりかたや速さを測定し、運動神経や感覚神経などの神経障害の程度を調べる検査です。

脳波検査

脳は絶えず活動をしており、微弱な電気信号を発生しています。この電気信号を波形として記録し、てんかんや意識障害、外傷などの脳に関する病気を調べるための検査です。

超音波検査

腹部

肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓などの大きさや形、腫瘤、結石などがないか調べる検査です。

心臓

心臓の大きさ、壁の厚さ、弁の状態などの心臓の働きを調べる検査です。

頸動脈

脳に血液を送る首の血管に超音波をあてて、血管の閉塞、狭窄、プラークなどがないかを調べる検査です。

腎動脈

腎臓の形態的異常、腎内血流の評価、腎動脈狭窄の有無などを調べる検査です。

下肢静脈

足全体の静脈に超音波をあてて、静脈の太さや形態、血栓の有無、弁の働きなどを調べる検査です。

下肢動脈

足全体の動脈に超音波をあてて、動脈の太さや形態、閉塞の有無、石灰化などを調べる検査です。

甲状腺

甲状腺の大きさや形、甲状腺動脈の血流評価、腫瘤がないかなどを調べる検査です。

乳腺

乳房に超音波をあてて、乳腺に腫瘤などがないかを調べる検査です。

その他の検査

体成分分析検査(InBody)

体を構成する水分、ミネラル、タンパク質、体脂肪を定量的に分析し、部位別の筋肉量や脂肪量、栄養状態に問題がないか、体がむくんではいないか、バランスよく発達しているかなど、人体成分の過不足を評価する検査です。

体成分分析検査(InBody)
体成分分析装置

皮下連続式グルコース測定

​糖尿病管理において、患者さんがより活動的で充実した生活を送るためには、合併症の予防と管理が重要です。この測定器は、腕に専用のセンサーを装着し、皮下の間質液中のグルコース値を測定することで、グルコース値の日内変動を確認できます。装着中は、入浴や運動も基本的に可能です。主に、食後高血糖や夜間低血糖を繰り返している方、またその可能性のある方、ヘモグロビンA1c(HbA1c)がなかなか改善されない方、インスリンを使用されている方などに使用されています。当院は、糖尿病専門医や糖尿病療法指導士が在籍していますので、気になる方は一度ご相談ください。

 皮下連続式グルコース測定①皮下連続式グルコース測定②

当院使用の糖尿病管理ツール

機器ツール

検査件数

検体検査

検体検査r

検査項目別推移表

 

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

生化学

455958

498097

478421

521229

537158

565053

601573

576203

内分泌

3091

3281

4463

6644

7256

6532

7136

6737

腫瘍関連

7827

8398

8257

8257

7826

7472

7092

6738

血液学

460423

484323

460926

460509

441797

445908

458434

435250

免疫血清

11709

12351

13675

14584

14050

13792

14454

13475

ウイルス

5986

6479

6711

7116

7040

7926

8388

7122

一般

131080

140458

132328

147745

158477

167822

182419

176915

肝炎

2710

2555

2709

2741

2813

2823

3424

3270

微生物

432

299

555

245

387

543

231

267

病理

3319

2586

2855

3296

3010

2464

2857

2764

総計

1082535

1158827

1110900

1172366

1179814

1220335

1286008

1228741

単位:件

生理学的検査

生理機能検査

生理機能検査推移表

 

2013年

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

心電図

3460

3253

3233

3783

3619

3707

3876

3668

トレッドミル

36

31

30

40

46

35

24

21

肺機能

453

462

440

462

501

591

765

322

ホルタ-

142

141

117

163

144

165

149

173

血圧脈波

213

209

252

423

360

355

354

354

聴力検査

370

327

368

330

368

333

336

281

神経伝導

38

29

57

128

126

74

82

70

脳波

15

3

13

14

14

14

10

10

簡易睡眠時無呼吸

8

7

1

0

5

8

0

0

頸動脈エコー

97

99

81

170

164

165

134

107

腹部エコー

1314

1133

1019

1096

1492

1339

1357

1168

心臓エコー

772

777

829

994

941

930

930

817

上肢下肢血管エコー

58

77

74

117

90

103

122

112

体表エコー

17

10

17

18

17

13

25

30

甲状腺エコー

54

69

55

56

112

101

96

67

泌尿器エコー

152

105

124

116

164

209

220

135

乳腺エコー

347

371

479

550

583

640

705

677

統計

7546

7103

7189

8460

8746

8782

9185

8012

単位:件