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ページID:0004477 2021年7月12日更新

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循環器内科

特色

京都府立医科大学循環器内科から常勤医師2人と非常勤医師2人で診療しています。循環器とは、心臓と血管、つまり血液を身体に循環させるという大切な役割を果たしている臓器です。最近は食生活の変化や、喫煙や大気汚染の影響、肥満や糖尿病、脂質異常症の増加に加えて、急速に高齢化が進み、動脈硬化から循環器系の病気になる人が増加しています。当科では、心筋梗塞や狭心症(虚血性心疾患)、心不全、不整脈、心筋症、弁膜症などの心臓病の患者さまだけでなく、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症など将来、循環器疾患を併発しやすい患者さまに対しても循環器専門医が診療にあたっています。

当院で受けられる検査について

安静心電図、ホルター心電図、運動負荷心電図(マスター試験、トレッドミル)、ホルター血圧計、血管脈波(ABI-CAVI)検査、超音波検査(心臓、動静脈など各種エコー)、単純レントゲン、心臓CT、MRI検査など、おもに苦痛のない(患者さまに侵襲を加えない)検査機器を備えています。

また、ペースメーカー患者さまの点検検査もおこなっています。

当科の治療方針について

治療に際しては、患者さま1人ひとり、その人に合った「最適な治療」を検討しています。当院でおこなう治療は、患者さまに負担の少ない(患者さまに侵襲を加えない)内服、注射、点滴投薬などによる治療が中心となっています。循環器疾患の薬は、長期間服薬されることが多く、高齢の患者さまでは、他にもらっている薬と合わせて、薬が多くなってしまいがちです。治療を進めていく中で、患者さまの病状を把握し、状態に応じて適切で過不足のない治療となるように心がけています。急性心筋梗塞での緊急カテーテル検査・治療や、不整脈のカテーテルアブレーション治療、植え込み型除細動器、心臓再同期療法、また大動脈解離、心臓弁疾患などで心臓手術を要する患者さまには、治療の必要性を充分に説明し納得いただいたうえで、京都中部総合医療センター(旧南丹病院)、京都市内や大阪の病院(心臓センター)に紹介させていただいています。

各疾患について

心不全/慢性心不全

心臓は、体全体に血液を送るポンプのような働きをしています。心不全とは、その働きが低下した状態をいいます。心不全は、1つの疾患を指すのではなく、虚血性心疾患、心筋症、弁膜症など心臓のさまざまな疾患が、最終的に至る症候群のことをいい高齢化により増加しています。

心不全を安定化させ、症状を改善させることが治療の目標となります。

心不全は治療により改善しますが、完治することは少なく、通常は継続的な内服治療が必要であり、慢性心不全といわれます。

心房細動

心臓は、通常、1分間に60~100回ぐらい規則的に拍動しています。しかし心房細動と呼ばれる、心臓の拍動が全く不規則になる不整脈があり、高齢化により増加しています。治療は、薬物療法、電気ショック、カテーテルアブレーションなどがあります。

※アブレーション治療・・・太い血管(足の付け根など)から挿入したカテーテルを用いて、心臓の中で不整脈の原因となる部分を、高周波の電流で焼灼あるいは冷凍治療する侵襲的治療法です。

房室ブロック

ブロックとは、心臓を拍動させる電気刺激が、正常に伝導しなくなることをいいます。そのうち心房と心室の間で、ブロックが起こるものを房室ブロックと呼び、程度によって主に3つに分けられています。

  • 第1度ブロック:伝導する時間が長くなる状態。
  • 第2度ブロック:ときどき伝導が断たれる状態。
  • 第3度ブロック:伝導が完全に遮断された状態(=完全房室ブロック)。

治療方法としては、原因が明らかな場合(薬のためであるとか、電解質異常であるなど)は、それを取り除くことになります。一般的には、第1度ブロックは、治療は不要です。第2度と第3度ブロックでは、それに伴う症状がある場合は、脈拍数を増やす治療が必要でペースメーカー治療が必要となることがあります。

深部静脈血栓症

足に送られた血液は静脈を通じて心臓に戻ります。深部静脈血栓症とは、足の静脈内で血栓(血のかたまり)ができ、それが静脈の流れを妨げてしまう病気です。心臓まで戻ったのち、肺血管に詰まり肺血栓塞栓症という致命的な病気を起こすこともあります。治療として血栓を溶かす薬、抗凝血剤を点滴あるいは内服して治療します。エコノミー症候群は、深部静脈血栓症のうち、飛行機などに長時間同じ姿勢で座り続けることにより発生したものをいいます。

診察日・外来担当医は、「担当医表」でご確認ください。