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亀岡市立病院 > 病院のご案内 > やさしい健康講座 > 第139回 痛風・高尿酸血症
ページID:0004424 2021年7月12日更新

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第139回 痛風・高尿酸血症

内科部長 木村 史子

専門分野 内科一般、消化器病学

写真:内科部長 木村 史子

吹いた風があたっても痛いことから名づけられた病名。痛風発作とは関節内に尿酸結晶が沈着することで生じる急性関節炎のことです。その基礎には必ず尿酸高値があります。では尿酸値が高くても痛風発作がなければ放置してよいのでしょうか?そして尿酸値が基準値以内であれば無関心でもよいのでしょうか?尿酸高値による健康障害としては痛風のほかに、腎障害、尿路結石、メタボリックシンドローム、高血圧症と脳・心血管病、などとの関連がわかっています。性差はあって男性のほうが高値になりやすいのですが(つまり危険)、これらの疾患のうち高血圧や心血管病については、女性のほうが男性よりも低い値~基準値以内であっても危険となっています。また元々腎機能の落ちている慢性腎臓病でも、機能低下の結果としての尿酸高値であるから対策不要と考えられてきましたがそうではなく、やはり治療が必要とわかってきました。尿酸そのものの直接作用によるからです。これらを踏まえて2019年、16年ぶりに治療ガイドラインの改訂がなされました。

尿酸値を下げるための具体的な生活上の注意点や薬物療法を含む治療に関しては、かかりつけの先生にご相談ください。