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第134回 動悸、不整脈について
内科 福居 顯介
専門分野 循環器内科
動悸とは、普段よりも心臓の鼓動を強く感じたり、不規則に感じたりなど、日常診療でよくみられる症状ですが、原因としては、不整脈・心不全・狭心症などの心臓の病気から、貧血・感染症・甲状腺機能亢進症などの心臓以外の病気や、興奮・不安といった生理的なものまで、様々考えられます。
不整脈からの動悸の場合、何拍かに1拍予想されたタイミングよりも速く感じる場合や、症状が突然始まり突然止まる場合が多いです。不整脈かどうかを確認するためには心電図検査が必須となりますが、一過性のことが多く、医療機関を受診した際には動悸がおさまっていることもよくあります。
検査として、胸に数か所の電極を貼り、心電図波形を24時間記録する『ホルター心電図』や、動悸を自覚した際に、自ら心電計を胸に押しつけボタンを押して記録する『携帯型心電図』があり、不整脈の診断に欠かせません。
先に述べましたように、動悸の原因は様々あり、不整脈の場合でも動悸の強さと重症度とは一致するとは限らないため、動悸を自覚された方は、医療機関を受診され、ご相談なさるのがよいでしょう。