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第133回 一般的な肩こりと危険な肩こり
リハビリテーション科長 織田 史雄
肩こりの原因は人によってさまざまです。なかでも多くみられるのが、「同じ姿勢、眼精疲労、運動不足、ストレス」によるものです。最近、スマホによる肩こりが増えています。多くの方は首を少し前に突き出し、同じ姿勢になって血流が悪くなります。また、細かい文字などを見続けると、目やその周囲の筋肉が緊張し、眼精疲労を起こします。予防として「同じ姿勢」を続けないようにし、首や肩の緊張をほぐして、ときどき目を休めることが大切です。
「運動不足」と「ストレス」は、生活習慣が背景になっています。運動を続けることで全身の血流を改善し、肩こりを起こしにくいからだをつくることが大切です。「ストレス」による肩こりの解消にも、運動は効果的です。しかし、“病気の症状としての肩こり”もあるので軽視できません。危険な肩こりとは、階段を上るときに肩が痛む(心疾患)、手のしびれや麻痺を伴う(神経・血管の圧迫)、首や肩を動かしていないのに痛む(骨・内臓)、徐々に症状がひどくなる(ガンなど)ときはすぐにかかりつけ医に相談してください。