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亀岡市立病院 > 病院のご案内 > やさしい健康講座 > 第158回 動脈石灰化とリンの過剰摂取
ページID:0017573 2021年7月12日更新

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第158回 動脈石灰化とリンの過剰摂取

内科主任部長兼診療部長  松尾 龍平

専門分野 総合内科専門医

松尾龍平写真

動脈が石灰化すると動脈本来の弾力性、柔軟性が失われて硬くなり、動脈硬化のひとつの原因となります。動脈は全身に新鮮な血液を送るための管ですので、硬くなるとさまざまな障害、病気になります。
動脈石灰化の原因としてリンがあります。腎不全のヒトに動脈石灰化が多く見られることからリンの影響が知られるようになりました。腎機能が低下するとリンが排泄されにくくなるからです。ハムやソーセージ、チーズなどの加工食品やレトルト食品、カップラーメンなどのインスタント食品、コンビニ弁当や駅弁など、これらは高血圧の原因となるナトリウムも多いのですが、保存料、添加物としてリンが含まれています。野菜や肉など自然の食品に含まれるリンよりも身体に吸収されやすいため注意してください。
リンの摂取量については、1日の必要量は800~1000ミリグラム程度です。たとえばチーズバーガー1個にリンが440ミリグラム含まれています。動脈の硬さはCAVI検査で簡単にチェックすることができます。またCT検査や超音波検査で動脈石灰化の状態はわかります。相談してください。