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放射線技術科のご紹介
内容
現在放射線科では、非常勤放射線科医師4名と診療放射線技師4名で、診断に必要な画像および所見を各科に提供しています。
検査内容は単純X線写真、マンモグラフィ、胃・大腸などの消化管造影、CT(コンピューター断層画像)、MRI(核磁気共鳴画像)、血管造影、骨塩定量となっております。特にCT、MRIに関しては、放射線科医が事前に撮像方法を放射線技師に指示した上で読影を行っており、その結果をレポートにして主治医に報告しております。近くの医院や診療所からのCT、MRI含めた検査のご依頼もうけており、その際にはレポート送付、filmの提供を行い、不明点に関しては問い合わせていただけます。またどういった疾患にどのような検査が適切であるかも放射線科に気軽に問い合わせていただけます。
CT
2012年4月より当時最新のCTを京都府内で第1号機として導入しました。
以前のCTでは、胸全体の検査を行うのに約20秒間の息止めが必要でしたが、新しい装置では、約2秒間の息止めで終わってしまいます。
お腹全体でも約3秒、全身ですと約11秒で撮影が終了します。
大幅に撮影時間が短縮されました。
また、薄いスライスで広範囲撮影が出来るのも大きな特徴です。
その為、前のCTでは出来なかった心臓の検査を行うことができます。
それ以外では、手術前のシュミレーションや肝臓のボリューム計算、骨折の評価、腎臓結石の組織性状など、多くの診療科で使っていただいています。
さらにX線被ばくも技術の進歩によって、従来より最大で75%低減が出来ますので、患者さんへの負担が大幅に軽減されました。
撮影した結果は、専門の放射線科医師が読影を行いレポートを記載しています。
是非、地域の先生方にも活用していただきたいと思います。
MRI
CT同様高い水準の機器を導入しており、こちらも早くきれいな画像描出が可能になっています。疾患によってはCTより病変の質的な描出が可能で多くの情報が得られX線被ばくが全く無いのが利点です。
例えば脳梗塞が疑われた場合は従来撮影されてきたCTでは急性期病変は描出できませんでしたが、MRIでは急性期梗塞描出が可能になった上、出血や腫瘍などの他疾患との鑑別や血管評価が同時にできます。また椎間板ヘルニアや膝関節や肩関節といった日常診療でよくみかける整形外科領域、肝臓やすい臓などもCTでは、診断がつかなかった腹部疾患、CT検査の弱点である前立腺や膀胱疾患といった泌尿器科領域、子宮卵巣といった婦人科領域での精密検査に役立ちます。
開院以来使用してきたMRI装置が、2023年2月よりキャノンメディカルシステムズ社製1.5テスラ超電導磁石式全身用MR装置Vantage Fortianという機種に更新いたしました。
呼吸が不安定な患者様も息止め18秒の撮像で鮮明なMRCP画像 | |
腰椎T2W画像撮像時間3分2秒から1分43秒の約1/2でも高画質 | |
以前の機種より撮像時間が短縮され広い範囲の撮像も可能、画質も向上 |
血管撮影
血管内に直接細い管(カテーテル)を挿入して、CTやMRIでは診断しえない血管を描出します。
また心筋梗塞などで詰まった血管を風船(バルーン)で拡張したり、出血を起こしている血管をコイル状の物で詰めて止血を行うなどして治療にも用います。
透視撮影
デジタル撮影による高精度な画像収集が可能で食道、胃透視や大腸透視、下肢静脈造影などの検査が可能です。
また、総胆管結石の除去やPTCDなどの治療にも用います。
マンモグラフィ
2024年3月より、開院以来使用してきたマンモグラフィ装置が新しくなりました。
マンモグラフィ装置は乳房専用のX線撮影装置で、撮影時は乳房を圧迫することにより、被ばくの低減・画質の向上・早期がんの発見を可能にすることができます。
従来のシステムに比べ、被ばく線量を低減し、より高画質な画像を撮影することが可能となりました。また、圧迫を減圧する新機能を搭載しておりますので、痛みの軽減が期待できます。
読影および撮影は、日本乳がん検診精度管理中央機構の認定資格を持つ医師と診療放射線技師が常駐し、担当しております。
患者様に安心して検査を受けていただけるよう、質の高い画像提供ができるよう努めてまいります。
骨塩定量
仰向けに寝ているだけで簡単に骨密度測定が可能です。
撮影を行なう腰椎は、海綿骨が多く荷重骨である為、骨代謝が良く早期発見に適し経過観察にもすぐれています。
被ばく線量もわずかで撮影時間も非常に短く約30秒となっています。
一般撮影
胸部や腹部、骨などの撮影を行ないます。
画像はデジタル処理されますので被ばく線量の低減が可能です。
また、走査線が多いので高画質の画像を撮影することができます。