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第152回 コロナ禍における消化器内視鏡診療
内科部長 上原 有紀子
専門分野 消化器病学
日本で未知のウイルスの感染が発覚してから、はやくも1年が経ちました。この1年で皆さまの生活・日常は大きく変化したのではないでしょうか。
当院の消化器内視鏡診療(胃カメラや大腸カメラなど)においても日々アップデートされる新型コロナウイルス研究結果・情報を検討し診療にあたっています。
患者さま・医療従事者が安全に、安心して診療にあたるためPcr検査や抗原検査で陽性の患者さまや左記のように臨床的に新型コロナウイルス感染を疑う患者さまの緊急でない消化管内視鏡診療は延期などのご相談が必要となりますので事前にご連絡ください。
【新型コロナウイルス感染を疑う症状】
(1)発熱・感冒症状(倦怠感・頭痛・咽頭痛など)、息苦しさのいずれかがある場合
(2)2週間以内の新型コロナウイルス患者やその疑いがある患者との濃厚接触歴
(3)明らかな誘因のない味覚・嗅覚異常
(4)明らかな誘因のない下痢などの消化器症状
当院では無症状の感染例が一定数存在していることを念頭に感染防護策(三密を避ける・換気・消毒・手洗い・医療従事者の防護具の着用など)を心がけ診療にあたっています。
消化器内視鏡診療における感染のリスクも考慮しなければなりませんがコロナ禍においても消化器症状のない患者さまの内視鏡検査で悪性腫瘍や治療を要する病変を認めます。自己判断で受診控えされず主治医にご相談ください。