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やさしい健康講座


第89回 痔でお悩みの方へ
執筆者写真

亀岡市立病院

医療管理監  天池 寿

専門分野:
消化器一般外科、上部消化管外科、肝胆膵外科、消化管内視鏡外科

 一般に『痔』を意味する疾患は、「いぼ痔」すなわち『内痔核』ですが、「内」があれば「外」もあります。どちらも「上皮(粘膜または皮膚)」の下の血管の怒脹(静脈瘤化)が疾患の主体です。ところが皮膚には知覚(感覚)がありますが粘膜にはないため、「いぼ痔」は基本的に痛みをともないません。出血または「はれぼったい」や「便が出そうで出ない」などの肛門部の違和感が主な症状です。これに対し外痔核は、特に急性血栓性痔核の場合激しい痛みを伴います。他に痛みを伴う排便時の出血は「切れ痔(裂肛)」であることが多いです。いぼ痔の治療は程度により様々なものがありますが、一番肝心なのは『排便調節』で、「スムーズに出るよう習慣付けること」が最も重要です。痔の本体が血管病変であるので、坐薬などの薬剤の治療は症状緩和には有効ですが、根本的な治療とはなりません。現在程度の軽いものには『ジオン注による硬化療法』が主流となっており、手術と同程度の治癒率が期待できます。市立病院もその実施が可能ですので、悩み続けられる前にご相談ください。


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