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やさしい健康講座


第86回 手の痛み、しびれについて
執筆者写真

亀岡市立病院

整形外科医員  市丸 宏三

専門分野:外傷、手の外科

 手は関節、靱帯、腱や神経といった繊細な組織が連動し合って動いているため、様々な原因により、痛みやしびれ等の障害が起こります。診断が困難な慢性疾患もある上に治療法に定まったものがない疾患もあり、整形外科の中でも手強い分野の一つです。
 原因は、手指の使い過ぎによることが多いですが、関節リウマチ等の全身疾患の他、女性ホルモンなどの内分泌系の乱れなどが影響していることもあり、診断や治療を困難にしています。
 手指の痛みには、腱鞘炎、母指CM関節症、ヘバーデン結節、関節リウマチ等があります。特に指の曲げ伸ばしで痛い場合やひっかかる場合は、ばね指という腱鞘炎の可能性があります。
 手首ではドケルバン病などの腱鞘炎、尺骨突き上げ症候群等があります。
 手のひらの痛み、しびれは神経障害である手根管症候群を疑います。進行すれば母指の筋力低下を来します。小指側のしびれは、尺骨神経障害の可能性があります。 
 何れも頚椎(首)から症状が出ることもあるので頚椎に対する検査は必要です。
 これらの症状は、手の使い過ぎから生じ、局所安静や薬物療法で改善する場合もありますが、関節リウマチや神経障害など進行する病気の場合もあるため、検査を受け診断してもらう必要があります。
 治療では、局所安静を基本とすることが多く、薬物療法、保温、冷却などの物理療法も効果があります。しかし、進行が懸念されるような場合には手術療法を行うこともあります。また、作業療法士のもとで手指の正しい動かし方を習得することで改善することもあります。
 気になる症状があれば、早めに整形外科の医師に相談されることをお勧めします。

 


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