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やさしい健康講座


第72回 胃癌(いがん)の抗癌剤(こうがんざい)治療
執筆者写真

亀岡市立病院

外科部長  阿辻 清人

専門分野: 消化器一般外科、乳腺外科

 胃癌治療で唯一根(こん)治(ち)性(せい)が期待できるのは手術です。早期に発見できれば胃カメラを使って癌を取り除いたり、小さな穴をお腹にいくつか開けて腹腔鏡を使って胃を切除することで治療が可能です。胃癌の根治性は手術や麻酔手技の進歩に伴い向上していますが、局所治療である手術に限界があるのも事実です。
 そこで進行癌の場合は術後に癌の再発を予防するため抗癌剤を内服したりすることがあります。しかし、癌が再発するとその治療は困難です。最近では術前の検査でリンパ節転移が明らかな場合や、大きい腫瘍で手術だけでは癌の取り残しが心配される患者様には、手術の前に抗癌剤の治療(術前化学療法)を行うことがあります。手術の前に抗癌剤を使用することで、腫瘍を小さくして腫瘍の完全な切除が可能になったり微小な転移を消滅させることが期待できます。胃癌の治療は手術という局所療法と抗癌剤による全身療法の両輪で日々進歩しているのです。

 


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