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やさしい健康講座


第7回  ピロリ菌と胃・十二指腸潰瘍
豊田和之写真

亀岡市立病院

消化器科  豊田 和之

専門分野:消化器病、消化器内視鏡診断・治療

 ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)はヒトの胃の中にすんでいる細菌です。1980年代に発見され、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を起こすことが分かってきました。日本人の約半数が感染していて、40歳以上では感染率が60〜80%と高くなっています。これは衛生状態のよくなかった時代に感染したと考えられています。
  胃・十二指腸潰瘍は、上腹部の痛みで発症することが多く、食欲不振や体重減少、貧血などの症状が出ることもあります。潰瘍から出血すると、血を吐いたり黒い便が出たりします。このような症状があれば、まず受診してください。上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で診断します。ピロリ菌の感染も同時に検査することもでき、感染が判明したら、潰瘍の治療に加え除菌療法を行います。日本の保険診療でピロリ菌の除菌が認められているのは、胃・十二指腸潰瘍だけですが、8〜9割の人に除菌が成功し、潰瘍は再発しにくくなります。
  最近の研究で、除菌に成功すると胃がんの発生が低下することも分かってきました。ただし完全に発がんを予防できるわけではありませんので、除菌に成功しても定期的に内視鏡検査を期発見する受け、早ことが重要です。


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