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やさしい健康講座


第65回 水泳が喘息にいい理由
執筆者写真

亀岡市立病院

小児科部長  寺町 紳二

専門分野 : 小児循環器

 喘息の子がしんどくなる一因は気管支内の温度と湿度の低下です。温度と湿度が下がると気管支が縮んでしまい、気管支の内側には水分の少ない痰(たん)がはりついて咳をしてもうまく出なくなり、息が苦しくなります。その一つのきっかけが「口呼吸」(特に冬)です。鼻呼吸だと、鼻の横あたりの骨のところにある副鼻腔という空洞で、吸い込む空気の温度と湿度がコントロールされて体に入ります。ところが、口呼吸だと外からの空気が直接体に入るので、胸の中で空気を加温・加湿して吐き出すことになり、逆に気管支内の温度・湿度が下がってしまいます。

 喘息の子は呼吸器を鍛えるために運動をするのがいいと言われていますが、運動すると誰でも口呼吸になります。それが気管支の負担となるのです。ところが、水泳ならば、呼吸をするのが水面のすぐ上なので、吸うのは湿度の高い空気です。また、冬でも、温水プールや室温を高くしたプールであれば、陸上の運動より温かい空気を吸うことができます。おまけに水泳はしっかりした全身運動ですから、一年を通して喘息の子の運動としては水泳がおすすめです。

 


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