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第53回 胃アニサキス症
執筆者写真

亀岡市立病院

消化器科医長 豊田 和之
専門分野:消化器病学、内視鏡治療

 

 サバ、イカ、サケ、アジなどを生で食べた後、数時間たって胃が激しく痛むことがあります。このような場合、胃アニサキス症の可能性があります。
 アニサキスとは、魚やイカの内臓や筋肉に存在する寄生虫で、その幼虫が人の胃に入り、胃壁を食い破ろうとすることで胃アニサキス症を発症します。アニサキス幼虫は体長10〜30o、太さ0.5o程度の細長い虫体ですが、激痛を生じる理由はアレルギー反応を起こすためと考えられています。
 症状と経過からアニサキス症が疑われる場合は、治療を兼ねて胃内視鏡を行います。アニサキス幼虫を鉗子(かん し)でつまみ出すことで治療が終了し、すみやかに症状がよくなります。
 予防は、魚を充分加熱するか、強く冷凍(マイナス20℃以下、24時間以上)すればアニサキスは死滅します。酢でしめたぐらいでは死なないので、生の魚だけでなく、シメサバや鯖寿司などを食べる場合でも注意が必要です。これらを食べる際には、虫体がいないかよく見てから、よく噛んで食べることで発症の確率が減らせるのではないかと思います。


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