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第48回 肩腱板断裂(けんけんばんだんれつ)
執筆者写真

亀岡市立病院

整形外科部長 細川 元男
専門分野:小児整形、骨関節外傷

 

 肩の痛みというと五十肩が有名です。五十肩というのは、医学的には肩(けん)関節(かんせつ)周囲炎(しゅういえん)と言い、40〜60歳代にかけて発症します。腕を動かせる範囲が制限される病状(運動制限)で、髪の毛に触れたり、帯を結んだりする動作が困難になり、寝ている時に痛みが強いこともあります。治療は主に理学療法で、3〜6ヵ月で改善します。
 これに対し肩腱板断裂(けんけんばんだんれつ)は五十肩と同様の年代に発症しますが、症状としては五十肩にくらべて運動制限が比較的少なく、腕を水平以上にあげる際に瞬間的な痛みがあります。また、夜間痛があり、痛いほうの肩を下にした状態で横になると、より痛みが強いことが特徴です。
 腱板断裂は棘上筋(きょくじょうきん)の部分的な断裂で、外傷によっても起こりますが、多くは加齢による変性断裂です。症状は持続することが多く、年齢を重ねる毎に断裂部は大きくなるので、痛みも徐々に強くなります。腱の断裂であるので、初期にはレントゲン検査での診断は困難で、超音波検査、MR検査、関節造影検査が必要です。
 五十肩は自然軽快することが多く、肩関節の痛みが何年も続くような場合は、腱板断裂の可能性もあるため、詳しい検査を受ける必要があります。


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