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やさしい健康講座


第42回 鼠径(そけい)ヘルニアとは?
執筆者写真

亀岡市立病院

外科医長  阿辻 清人

専門分野:

消化器一般外科、乳腺外科

   

 

 「鼠径」とは太ももの付け根の内側の部分のことで、「ヘルニア」は体の組織が本来あるべきところから脱出している状態をいいます。「鼠径ヘルニア」とは、本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、鼠径部の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気です。立ったり、お腹に力を入れた時に、鼠径部にふくらみや痛み、不快感を感じた場合は、鼠径ヘルニアの可能性があります。また脱出した腸管が戻らなくなると、お腹が痛くなったり吐いたりすることがあり緊急手術が必要になることもあります。
  男性に多い病気で、60歳をこえた頃からよくみられますが、年をとって鼠径部の筋膜が衰えてくることと関係があるようです。毎日、筋トレをして腹筋を鍛えれば予防できるかもしれませんが…。
  治療は、手術以外にありません。従来は鼠径部の筋膜を糸で縫い合わせる手術が主流でした。今でもケースによっては従来の手術を行うことがありますが、最近はポリプロピレン製の人工補強材を使った手術を行っています。形状記憶リングが装着されたポリプロピレンメッシュを使用するクーゲル法は再発率が低く、痛み、違和感が少ないすぐれた方法です。気になる症状のある方はぜひ外科でご相談ください。


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