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やさしい健康講座


第37回 胆道感染症について
執筆者写真

亀岡市立病院

副院長  天池 寿

専門分野:

消化器一般外科、上部消化管外科、
肝胆膵外科、消化管内視鏡外科

   

 


 胆道感染症とは、肝臓で作られた胆汁が十二指腸に排出されるまでの道(胆道)に起こった感染症で、急性胆のう炎と急性(閉塞性)胆管炎が重要です。
 まず急性胆のう炎ですが、原因の約9割は胆のう結石による胆汁の排出障害に細菌感染が加わって起きるとされます。ほかに膵胆管(すいたんかん)合流異常症や十二指腸憩室といった先天的な素因が感染の原因となることもあります。
 次に急性胆管炎ですが、約8割は胆管内の結石が原因です。結石の多くは胆のう内結石の脱落と思われますが初めから胆管内に発生する結石もあり、特に心臓手術や胃切除を受けられた人は要注意です。他に膵頭部がんや急性膵炎による胆道閉塞、以前の胆道結石の治療(十二指腸乳頭切開)が原因となることもあります。軽症の場合、治療は絶食と抗生剤で行われますが、重症例では救命のため胆汁を抜き取るような処置や緊急外科手術が必要となります。代表な症状は 発熱(悪寒)を伴う上腹部痛と黄疸ですが、初めは単に風邪を引いた時のような倦怠感だけのこともあります。高齢者の急性胆管炎は重症化しやすいので特に注意が必要です。



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