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やさしい健康講座


第127回 乳癌検診の話
執筆者写真

亀岡市立病院

副院長  田中 宏樹
専門分野 乳腺内分泌外科、消化器一般外科、下部消化器外科

 今年から亀岡市では視触診は廃止となり、マンモグラフィのみとなりました。これは諸外国に倣ったのですが、しかしマンモグラフィも万能ではありません。乳腺濃度が高い女性(デンスマンマと言います)では小さな腫瘍は乳腺の中に隠れて見えないことがあります。しかしそれでも多くの女性が検診で命を救われており、多くの場合には早期に発見できるのも事実です。乳癌はありふれた病気であり、日本女性の12人に1人は乳癌を経験します。また予後の良い癌で、早期(2cm以下で転移が無い)に見つかった人の10年生存率は95%を超えています。そんな乳癌でもステージWで見つかると残念なことに10年後に生きている確率は6人に1人しかありません。すなわち乳癌は最も検診に向いている疾患なのです。また乳癌は40歳代後半に罹患率のピークがあり、そのため40歳から65歳までの女性癌死亡率の1位は乳癌です。大事な命のために面倒がらずにこの年代の方は検診を受けましょう。ただし検診=精密検査ではありません。前回検診の結果如何に関わらず、時々自分で視触診をしていただき、症状がある方は検診ではなく、専門外来にて精密検査を受けて下さい。

 


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