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やさしい健康講座


第11回  傷の消毒のお話
阿辻清人写真

亀岡市立病院

外科 阿辻 清人

専門分野:消化器外科

 運動会で走って転んで膝(ひざ)を擦りむきました。家庭でもよくあるけがだと思いますが、皆さんどうしていますか。たいていの人は消毒してガーゼか何かを張り付けますね。そして2、3日は痛みをこらえ消毒液をつけてガーゼ交換していませんか。実はこの消毒が傷の治りを遅らせ、苦痛を与えるだけで良くないということが分かってきました。実際に軽い擦り傷なら水道水でよく洗い、きれいにした後(これが肝心!)、ラップを張っておけばほとんどの場合きれいに治ります。これまで傷は乾かして、かさぶたができたら治癒(ちゆ)と考えられていましたが、最近は乾燥させず湿潤環境で治すという方法が広まってきました。今までの常識が180度ひっくり返ったわけです。
 当院では湿潤環境での創傷治療という概念を採り入れて、痛みが少なく、できるだけ速くきれいに傷が治るように創処置を行っています。診察した上で傷に合った創処置を行い、可能であれば創傷被覆剤というもので傷を覆います。傷の消毒に毎日通院する必要はありません。また傷の処置で、自宅でできるものは指導します。ただし、痛みや赤みが強くなり異状を感じたときは受診してください。感染して化膿(かのう)している場合があるからです。


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