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やさしい健康講座


◆第1回 酒と肝臓の話
上田和茂写真

亀岡市立病院

病院長 上田 和茂

専門領域:肝臓病、消化器病

得意分野:肝炎のインターフェロン治療、肝癌の内科的治療

 酒は百薬の長と言われますが、過ぎると健康を害します。アルコール性肝障害には軽い方から、脂肪肝、肝線維症、肝炎、肝硬変の4つがあります。
 肝障害の発症には飲酒の量と期間が重要です。アルコールの量は日本酒を基準に換算し、日本酒1合はビールなら大ビン1本、ウイスキーならダブル1杯に相当します。1日3合以上を5年以上続けた飲酒者(常習飲酒家)はアルコール性脂肪肝に、1日5合以上を10年以上続けた飲酒者(大酒家)は肝硬変になる可能性が高く注意が必要です。一般的に1日2合以下の飲酒量にとどめたり、週2回飲酒をしない日(休肝日)を作ると肝障害を起こす可能性は低くなります。ただし個人差があります。日本人の45パーセントは先天的にアルコールを代謝する酵素が欠けています。全部欠けている人はほとんどお酒を飲めませんが、半分欠けている人はある程度飲め、少量の飲酒で肝障害を起こすことがあります。また女性は男性のおおむね3分の2の飲酒量で肝障害を起こします。
 治療の基本は禁酒か節酒で、たとえば脂肪肝は2〜3週間の禁酒で著明に改善します。これから忘年会など飲酒の機会も増えると思われますが、度を越さず、適度に楽しまれることをお勧めします。


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