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やさしい健康講座


第121回 キズに消毒は必要?
執筆者写真

亀岡市立病院

外科部長  荒木 康伸
専門分野 消化器一般外科、内視鏡外科

 ひと昔前までは、ケガをすれば消毒薬をせっせと塗り続け、それで治すということが一般的でした。しかしながら、近年はその考え方も変わりつつあります。
 消毒薬は実際に殺菌効果はあるものの、それは短時間しか効果が続かないこと、皮膚などには常在菌が存在しており菌が存在したとしても創は治っていくことがわかりました。また、殺菌効果ほどの強い効果がある以上、消毒薬はそれそのものが創組織にダメージを与えることもわかってきました。処置・手術をおこなう必要がある場合には、短時間の無菌環境のために、消毒薬が必要となりますが、あくまで限定的です。そのため、キズを早く治すためには、創のコンディションを整えるのが最もよいということになります。消毒薬はむしろ必要とせず、水道水でよいので砂・ゴミなどの創の汚れをしっかりと洗い落とすことが重要です。また時間とともに、キズには組織からの老廃物だけでなく周囲の皮膚の垢も当然たまりますので、これらもしっかりと水道水・石鹸で洗う必要があります。
 このように近年は消毒薬よりも洗浄が重要と考えられていますので、安直に消毒薬に頼ることは禁物です。

 


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